不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生

その時。
体が反応した。

俺は霊感体質だったのだ。

だから其処に何かがある事は解っていた。


そして……
やっと見つけた。

みずほの大事にしていた化粧用コンパクトが俺を呼んでいた。


高校の規則では化粧は禁止だった。

でも殆どの女生徒は学校帰りに化粧してから遊んだいた。


でもみずほは、口紅もつけなかった。
せいぜいほんのり香るリップクリーム位だった。

俺の唇にもほんのり香るリップクリーム。


みずほの移り香……

俺はそれを隠そうとして、唇を噛み締めた。