不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生

気が付くと俺は自分の部屋にいた。
此処まで帰って来た記憶が無い。

俺はベッドの上で泣いていた。


みずほのように有美も殺されるかも知れない。

その事実が怖くて仕方なかった。

それも俺とみずほにとって幼なじみの、福田千穂がみずほの死を願ったのだ。


みずほが死ねば、おれがなびくとでも思ったのか?

言い訳じゃない。
俺は本当に知らなかったんだ。
千穂が俺に恋心を抱いていたなんて。




千穂の痛みは解る。

でもあの時千穂ははっきり言った。

松尾有美なら死んでも誰も悲しまない。
サッカー部のエースの彼女だから、みんな大喜びする筈だと。