不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生

「アイツが服役する羽目になった事件の捜査だっていい加減なものだった!」

珍しく叔父さんが、興奮していた。

こんな叔父さんは始めてだった。

俺は奥さんの質問をした事を後悔していた。


「俺はアイツが事件現場に居なかった事を知ってる! なのに、寄って集ってアイツを共犯に仕立て上げた! ホンボシの自供だけでな……」

叔父さんは握り拳を左の手のひらで包んだ。

そうやって、やっと自分を抑えている。
叔父さんの痛みが俺の深部に伝わった。