こちらに背を向けていた櫻井くんは、鍵をポケットにしまいながらガシガシと頭を掻く。 それからゆっくり振り返って―― 「……!!」 目をまん丸にして、私を見た。 「なんで…」 「ごめん、どうしても話したくて。」 「……関わるなって言ったのに、なんで来たの。」 「……ごめん。でも…」 私がうつむくと、櫻井くんは少ししてから門を出てきた。