櫻井くん。

「いい？わかった？」


さっきより更に小声で言うと、拓也は頭をガシガシと掻いた。


「…はいはい。わぁったよ。」


「ほんと！？ありがと！」


「ほんと！？って。お前が無理やり…」

「矢野！山本！！お前らいい加減にしろ！」


「「…！？」」


先生地獄耳！？


なによりこんな情けない姿を櫻井くんに見られるなんて…



「ごめんなさい…さっきの問題の解き方がわからなくて、矢野くんが正解してたので教えてもらってました。」