走りながら、僕は何度もリュックを右手や左手に持ち直した。 その度に膝でリュックを蹴ってしまう。 とんとんと跳ねるリュックは、僕をより一層と焦らせていた。 急げ 急げ 急げ 早く行かないと、もう学校に着いちゃう。 僕はゆうぴーと会った場所に着いて、それから真っ直ぐ学校に向かった。 運良く、信号が青だったので走って渡った。 今この時、世界の時間を僕の時間が追い越しているように思えた。 間に合え 間に合ってくれ 僕は道行く小学生達をぐんぐん抜いていった。