闇氷花




すると近くて足音が聞こえて
すぐに血を拭き取り平静を装って
いると颯の姿。


「ごめんな、いきなり連れてきて…。」

そう言うとあたしの前に颯は手を
差し出しその手には缶コーヒー。

…これ買ってきてくれたんだ。
そう思うと胸が温かくなる。

「…ありがとう。」

そう言って微笑むと颯も微笑む。