闇氷花




あたしは堪えきれなくなり視線を
そらしてフッと自嘲気味に笑うと呟いた。


「…もう、いいんだ。」

あたしの言葉を聞くと先生は
何かを話そうとしたがあきらめ
そうか、と呟いた。


そう…、もう意味がない。
あたしの人生にはタイムリミットがある。

あたしは小学5年生の時に余命宣告を
うけている。
長くても20才まで―…。

不治の病。
治ることはない。
極めて珍しい病気。

今の医学では―…無理。