店員の目線が気になっていた。 -バレる訳がない。 いや、予約はまずかったか? -偽名だから問題ない。 いつの間にか「会話」はいつも、自分の中のもう一人の『自分』。 そいつは日増しに私を支配し、いつしか私の分身となった。 増殖していく私。 私を蝕む私。 でも、周りを見れば『敵』だらけ。 そのうちもう一人の『自分』が、毎日耳元で囁くのだ。 「殺しちゃえよ」