「あ、あたしのっ!!は、半径5m以内に近づかないでよ!?」
「無理」
「なんでよ!?」
「俺に逆らうんだ?へぇ〜…」
む、ムカつくぅー!!
脅されるって、
こういうことを言うのか…。
はぁ…。
「意地悪っ…」
「腹減った…」
「そういえば…そうかも…」
時計を見るともう8時だった。
ずいぶんと長い間
しゃべっていたみたい…。
「メロンパンが一つ入ってたよーな…」
思い出してカバンをゴソゴソと探る。
「あ、あった。た、食べる?」
「食う」
「はい」
「サンキュー…」
李央はメロンパンを
受けとるとすぐに、
一口食べた。
「茉里」
「ん?」
呼ばれて振り返ると、
ーパクッ
「ふへぇ…?」
口にメロンパンが突っ込まれた。
「腹減ったろ」
「うん…」
これ、あたしの
メロンパンだけどね…。

