仕方なくあたしは中谷に掴まった。


中谷って一見細いけど、以外と筋肉あるんだな。なんて思ってた時……



「おい着いたぞ。早く降りろ。」

「はいはい。」


中谷ってなんて口が悪いのだろう。


けど一応送ってくれたし、お礼は言おうかな。


ってもう家入ろうとしてるし。



「ちょっと中谷待ってよ!」


慌てて中谷の制服を引っ張った。



「あ?何?」

「えっと…その…」


なんか中谷にお礼とか恥ずかしいんだけど。



「何だよ」

「えと…今日は、送ってくれて…ありがと。そんだけだから。じゃ。」



なんだか照れくさくて、慌てて家に逃げ込んだ。