未だにしゃべり続ける、お姉さんたち。



「そこの子妹~?ちっちゃ~い」


――ビクっ


妹、じゃ…ない。


「ねぇ、ごめんね?今からお兄ちゃん借りてもいいかなぁ?」


あたしの顔をのぞき込もうと、綺麗にメイクされた目でいってくる。


――ギュっ…


え…?


学さんがあたしが離そうとしていた手を逃がさないというように力強く握ってきた。


学、さん…。


「え?何?まさかのシスコン~~~?嘘、綺麗な顔してそんな趣味ぃ~?」


お姉さんたちは、ニコニコ笑って学さんに話しかける。


やめてよ。


学さんのこと、悪く言わないで…。


やっぱり、離そう。


この手を、離さなければ。


でも、


離そうとすればするほど、


学さんは力強く、


握ってきた。



学さん…、


何を、


考えて………、