「葉奈、帰るぞ」
「あ、はいっ」
美羽ねぇはにっと笑ってあたしに顔を近づける。
「…恋の相談には乗ってあげるからね」
小声でそう言うと、あたしに小さな紙を渡す。
「いつでも連絡してきてね」
学さんと一緒に優さんのカフェを出た。
「美羽と何話してた?」
「え?」
あたしが美羽ねぇと話してたこと知ってたんだ。
優さんと話してたから、気づいてないかと思ってた…。
「な、ないしょっ」
コレはさすがに、学さんでも言えないよ!
それにしても美羽ねぇは可愛かったよなァ。
あんなに可愛い人なのに、不釣り合いとか言っていじめた人の気がしれない。
あたしは絶対できない!!
また、あのカフェにいけたら、いいのに。
そんな淡い期待は、実現できるのかな?