「は!?学さん、やくざ!?」


見えない!


とっても見えないんですけど!!


「…俺の親父の組なわけ」


俺・の・親父・の・組・な・わ・け。


「お、お父さん?」


な、なんか…冷や汗が。


「もしかして…、跡取り…とか?」


「あ?ああ、まぁ…一応」


ハァァァァァアアアア!?


聞いてない!

聞いてないよ――――――!!



「…まさかの展開」


「あ、ハハ」


ぎこちなく笑った学さん。


笑うとできる、えくぼ。


あたし、そんな人と一緒にいてもいいのだろうか。


イヤ、学さんのことは…、嫌いじゃ、ないよ!?


むしろ、す…、好き!?の部類に…、入るかもだし!?


で、でも…。


世界が、違うような…気がする。