「香澄……」
「じゃ、ばいばい」
空き地に大地を残し、私は教室に戻った。
「香澄遅いよー。トイレって言ってから何分経ってると思ってるの?」
「ごめん。ちょっとトイレ込んでてさ。
…それより、今日千夏の家泊まりに行ってもいい?」
ミッションなんて、
「別にいいけど」
くだらない。
盗撮なんてやめてやる!
私どうかしてた。本人に内緒で写真撮るなんて。
今さらだけどばかばかしく思えてきた。
今日からはいつも通りの暮らしをする。
この時の私はそう思っていたけれど、現実から逃げられない事に私はまだ気づきもしなかった。


