居間は純和風の造りで、どでかいちゃぶ台が中央にどでんと鎮座しているだけで何もなかった。
リリアが部屋の隅々まで首をぐるぐるさせながら観察していると
「やっぱりお嬢様には物珍しいかい?」
女性がくすくす笑いながらお茶を持ってきてくれた。
「す、すみません!!失礼ですよね…」
理性よりも欲求を優先してしまう性格が出てしまい、しゅんとうなだれる。
「あっはっは!いや、いいさ。しょうがないことさね。にしてもあんた、自分の今の状況全く分かってないんじゃないかい?」
リリアはそう言われるまで何も気にしていなかったため、急に不安になってしまった。

