「…お前、…その顔…俺以外に……」
「…え?何か言った?」
「……………今度耳鼻科連れてってやるよ。」
「あ、はい……ごめんなさい。」
それから時間は過ぎ…
「ごめん、奈絃ちゃん一人にしちゃって、……………………。」
「?どしたの、ヒロ君。急に固まっちゃって…。」
石化したまま、動かないヒロ君の肩越しに覗くと、元気な2人の声が聞こえた。
「広瀬私に嘘ついたんじゃないのー?」
「はっ?ついてねーよ!人聞き悪いこと言うな、アホ!」
「だってフツーに入れてますよ?」
「っせーな!今!!今克服出来たんだよ!」
「へーぇ?」
「てめ…その顔…バカにしてるだろ。」
「きゃーっ!」
いつの間にか仲良くプールでじゃれ合う2人を見て、少し驚くリッカ。
「あら。あんなに仲良く遊んじゃって。」
彼女はそう言って2人を微笑ましく見ていた。
「……さ、朔……朔──っ!!」
「あ?」
突然、急に叫びながら私と広瀬に向かって走ってきたヒロ君。
な、なんか物凄い笑顔なんですけど…。

