ある程度期待してしまうのは無理もない。



「…ほら、使え。」



そう言ってそっぽを向きながら私に差し出してくれた。




「これ、私に…?」


「他に誰がいんだよ。」


し、信じらんない…




「……いいの?」


「…っ!いーから!早く!あいつらが帰ってくる前に受け取れ!」



これでもか、というくらい真っ赤な顔の広瀬。


私もつられて赤くなりながら慌てて受け取った。





手にした瞬間、嬉しくて嬉しくて、自然とニヤけてしまう。



「ありがとう…。あ、開けてい?」


「………。」



照れているのか、返事すら返ってこない。


でも、使えって言ってくれたんだし、開けていいってことだよね?



もらったプレゼントを丁寧に開封した。


「うわ…綺麗……」


中に入っていたのは、細かい凝った細工が施されている、花がモチーフの髪ゴムだった。



水の光に反射してキラキラ光っている。





やばい…嬉しすぎて…

どうしても言いたい!!


「広瀬ぇー…」

「んだよ、気に入らなかっ…」





「ありがとう!!!めっちゃ可愛い!嬉しい!!……大事に使う…。」


「…………。」