~素顔~


すると仲田は嬉しそうな顔をして


「ありがとう」


と言ってくれた。

その笑顔がすごく綺麗で可愛くて俺は見とれていた。



「あんた、珪君に優しくされていい気になってんじゃないわよ」



酷く低い声が教室に響いた。


女子の声だった。


「そうよ。あんたみたいなコ珪君が相手するはずないじゃない」


一人の女子が仲田に近付いて


「こんなブスな女」



仲田の顔を叩いた。

それと同時に仲田の大きな眼鏡が床に落ちた。