イスから立ったとき足がカタカタ震えているのがわかった。
顔を見ると緊張しているのか強ばっている。
「な、仲田詩依里・・・です」
そういうと力が抜けたみたいにストンとイスに座った。
詩依里って珍しい名前だな。
俺の番が来て「萩原珪です」とだけ言って終わった。
自己紹介とかダルイ。
「んじゃ、今日はこれで終わり」
早く終わった。
俺は隣の女子が気になってじーっと見ていた。
するとこっちに気づいたのか「あのー、・・・なにか?」と言ってきた。
「いや、珍しい名前だなーと思って」
そう答えると
「はぁ、そうですか」
そっけなく返された。
そのままその子は友達に呼ばれ帰って行った。