「光稀」 「……ッ、なんで?」 答えると切ない表情を 向けられた。 「当たり前でしょ!? 健康な夏稀と風邪引いた光稀なら、今は光稀が大事」 「…………はぁ?」 あたしの答えに 不満を感じたのか、キレ気味に言われた。 さっきまで切ない眼差しで 見つめられたのに、今はそんな欠片もない。 「とにかく! 光稀は具合悪いんだから、夏稀も手伝ってよね?」 「……」 「頼りにしてるよ♪ お兄ちゃん(笑)」 あたしは、そう言って 緩んだ夏稀の腕から離れて光稀の部屋へ向かった。