真夏のサンサンとした太陽。
波を打つ海の水しぶき。
周りを見れば、
家族連れやカップルなど
たくさんいる。
「う…海だぁ~!キレー♪」
あたしは海に着くと、大声で
叫んだ。それを見て
あからさまに夏稀が、あたしと距離を置いた。
「叫ぶなよ……子供が」
「夏稀だって子供じゃん!
やったあ~♪
早く泳ぎたぁ~い♪」
「はあ……凛と知り合いだって思われたくねぇ…」
夏稀の嫌味を無視して、
あたしが再び叫ぶものだから
夏稀は
溜め息を吐いて頭を掻いた。
知らない人がチラチラと
あたし達を
驚いた顔で見てるからきっと恥ずかしいのだろう。
別にいいじゃん!
楽しいんだから!
そんな夏稀の肩を
光稀がポンッと優しく叩く。
「そう怒らないで」
「ムカツクもんはムカツクんだよっ」