繭婪は満面の笑みで亮平に抱き着いていて、それに対して亮平は浮かない顔だ。
てかてかー!
繭婪って亮平に
ベタベタすぎよねー。
友達だからって
あれは尋常じゃないよ…
「うんっ、わかった。
じゃあ先に勉強会してるね」
「うん。
じゃ…亮平行こっか」
あたしに軽く手を振った繭婪は亮平を連れて
教室から出ていってしまった。
………んー…
「ねぇ、緋菜?
繭婪って亮平のこと気に入りすぎよね。話し相手なら
光稀の方がよっぽど良いのに」
亮平に相談なんてしたって
いい答えなど返ってこないと思うんだけどなぁ……