SIDE:凛


授業の半分を寝て過ごしたせいか、放課後はあっという間に
やってきた。



「緋菜。勉強おしえてー」


「……うん」



あたしがガバッと勢いよく抱き着いて言うと
小さく頷く緋菜。


でも……どこか元気がないのはあたしでも分かる。



「…どうしたの?」


そう尋ねても
黙ったままで俯いている。


そんな緋菜をよそに、
亮平と繭婪が教室から出ようとしていた。



「繭婪!亮平!
勉強会しないのー?」



「ちょっと亮平と話したいから。…ね?亮平」



「あぁ…」