後ろから抱き締められたまま
堂々と尋ねられ、
自然と頬が熱くなった。



「なんだよ、急に!!?」


コイツは俺を弄(もてあそ)んでいるのか?

俺が緋菜の話に弱いっつーか
敏感なことを知って…。


そう思って
後ろを振り返ると、柞原は
ふざけた表情ではなく真剣だった。



「ねぇ、どこが良いの?」


「……ッ、言うかよ!!
そんなの柞原に関係なくね?」



照れた顔を隠すように
柞原から離れ、冷たく言い放った。


なんで、いちいち柞原に
言わないとならねぇんだよ!