「……」


「ん？緋菜？どうかした!?」



無邪気な笑顔で
私に訪ねかける亮平。


私は……そんな“冗談”に
騙されたりしない…。



「りょ－へぃ……キライ」


「え……」



そんな変な空気が流れた私たちだが、それを壊すように夏稀君が笑った。



「ぷはっ！
相変わらず嫌われてんな」


「夏稀、笑いすぎ」



夏稀君を止める光稀君だけど
口角が上がっている。



「…うっせぇな。
２人とも黙れよ、バーカ」


そう言って笑いながら怒る亮平。


でも今日は
どこか悲しそうに見えたの。



また私は
亮平を傷つけた―――。