繭婪ちゃんが 子供をあやすように亮平の頭を撫でようとした瞬間、 バンッ―――。 「ひ……ひ、な?」 私は机に大きな音を立てて手をつき、立ち上がってしまった。 亮平は目を大きくして 私を見上げた。 「繭婪ちゃん……もう…塾の時間、じゃない……?」 「あっ!ほんとだっ!! ありがとう、緋菜ちゃん♪」 繭婪ちゃんは ニコッと可愛い笑顔を私に 向けた。 5時半に塾があるって 繭婪ちゃんは言っていた。 ただ…それを教えるだけなのに どうして 焦りを感じてるの……?