「期末で1つでも赤点なんて取ってみろ。夏休みの半分が補習で潰れるからな!」



先生の言葉に
あたしは一時停止してしまった。


あ…赤点?


赤点=補習?


補習=―――…夏休み半分潰れる!!!?



「そんなの無理ぃ~!!」



「うっせぇ。静かにしろ、凛」


あたしが唸ると、耳を押さえて振り向いた夏稀があたしの頭を叩く。


いったあー!

夏稀の席が前だと
何されるか分かんないよ……



「夏稀は大丈夫なの?
国語苦手じゃなかった?」



「は?国語は苦手じゃなくて
授業聞いてねぇの。
ちゃんと聞けば分かるし。
……凛と違って」