「何してんの、光稀?」 「……」 いつもよりトーンの低い夏稀の声は、幼なじみのあたしでも 怖かった。 でも光稀は顔色1つ変えずに 夏稀を睨み返す。 ……しばらく睨み続けて 夏稀が1つの溜め息をついた。 「―――わかった。今回だけは許してやるよ。でも!今日だけだかんな!?」 「ふふっ。 ありがとう、夏稀」 ニコッと光稀は笑った。 夏稀もさっきまでの険しい表情を崩した。 何が“ありがとう”なのか あたしにはさっぱりだ。