そして、どれくらい時が経ったときだろうか。 歌ってないときに画面で流れる、にぎやかな情報番組とは真逆の重苦しい沈黙は、 「マジで調子が――」 という、奏の中途半端なつぶやきでようやく終わった。 ふと気になって目線を向けると、うずくまるような姿勢の彼が横目で見えた。 「……どうした、の?調子……悪いの?」 元カノと縁を切れたとはいえ、彼も神経をすり減らして疲れていたんだろうか。 それとも、私のみっともない涙がウザくて、調子を狂わせたとか。 「いや。なんでも……」