「へえ。そんなふうに笑うんだ、オマエ」
のぞきこまれて、私の心臓がウサギ跳びした。
端正なこの顔に近づかれるたび、いまだこんなふうになるなんて。
さすがに慣れていかなきゃ、絶対に身が持たない――。
「いいじゃん」
「えっ……あっ!あの……いいって?」
「ああ。笑ってる顔だよ。いいじゃん」
「だ、だって。ミラーボールっていうから……」
「ははっ。でもそうだろ?」
問いかけに、苦笑いでごまかしたものの。
(これ、キラキラ好きなミッチが聞いたらショックだろうな……)
だから内緒にしておくことにしようと、自分と指きりをして固く誓いながら、私たちは切符を買って普通電車に乗った。


