恋人 × 交換!? 【完】



(こんな感じになるよね……)



結果的に、襟つきの白シャツにデニムのバギーパンツという、いたってシンプルな服装に落ち着くことになってしまった。



「すぅーっ、はぁーっ……」



今日に入って、何度目のため息交じりな深呼吸だろう。



駅に向かって歩きながら、私は好き勝手動き回る幼児みたいなドキドキを落ち着けるのに必死だった。



(こないだおでこにキスしたし……間接キスも……次は……)



何気なく、唇に指をそえてみる。



少しはれぼったい感じの形が自分では好きじゃないんだけど、奏はしてくれるだろうか。



(ていうか、絶対するものってわけじゃないし)



自分で自分を全力否定して、やましさを払うようにもう一度深呼吸した。



「すぅーっ、はぁーっ……」



だけど、やりすぎてため息が雲にでもなったのか、空を見ると雨がふりそうな曇りになっていた。