だから。 「ね、ねえ……奏」 金曜日の帰りがけ。 コンビニで、例によってミルク入り糖類ゼロのコーヒーを手に取る奏に、聞いてみることにした。 「ん?」 「あのね……」 「どうした。コーヒー飽きたか?」 「あ、ううん。そうじゃなくて、ちょっと聞きたいことあって……」 「なんだよ。あらたまって」 「変なやつ」と肩をすくめた彼はレジで支払いを済ませ、自動ドアをくぐった。 むわっとした空気に、思わず店内に引き返したくなりながら、私は少し歩き出したところで意を決した。