「なんだよ。せっかく『前髪キレイ』にして、いい女具合がアップしてんのに」
「……き、気づいてた……の?」
学校にいるときは、まともに見てくれなかった。
だから、てっきりこのことに触れてもくれないんだろうなとあきらめてたのに。
気づいていたのなら、なんで学校にいる段階で伝えてくれなかったんだろう。
「ああ。よく、ちゃんという通りにしてきたな」
くしゃくしゃ。
「…………っ」
前髪をくずさないように頭をなでられる。
瞬間、心に散らかしていた文句や愚痴はどこへやら。
あごをなでられた猫みたいに、私は「にゃぁん」とかいいそうになった。
ラブラブで甘々なカップルだったら、ためらわずにいうんだろうけれど。


