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電車を乗り継いで到着したのは、デートの定番中の定番である遊園地だった。
「さ~っ!!遊んで遊んで遊ぶよ~!!」
園内を歩きながら、ミッチが甲高い声をあげた。
そばにいた着ぐるみのクマがビクッとしたのを、気にもしない。
(ふふ。私たちのためとかいって、自分がいちばん楽しそうだなぁ)
けど、彼氏の勇次さんじゃなくて私とずっと手をつないでくれてるのは、何気に嬉しいかも――。
「マドカ!ジェットコースター乗ろうよ。あとで」
「私はパス……。苦手なの。怖いし。変顔になりそうだし」
断固拒否をしていると、すぐ後ろにいた男子組の奏が「乗ればいいのに」といった。
「それで乗ったら、空飛べそうじゃんか」
私のモモンガカーデを指す奏に、ミッチと勇次さんは大笑い。
「ぜ……ぜ、絶対乗らないっ!」
ミッチの腕を振りほどいて、カーディガンをぐっと抱き寄せる。


