――ピッ、ピピッ。 立ち止まって、Eメールの受信トレイを開く。 《0001 8/12 11:01 美智》 『マドカがそう決めたんなら、アタシは何もいわないよ。どうなっても、今度会ったときにぎゅーってしたげるから、安心していっといで』 午前中にもらった、ミッチからのメールだった。 出かける前にも、事あるごとに開いては読んでいたから、もう暗記しているくらいなんだけど。 これは、今日の私のとっておき。 尻込みしそうなときに、勇気をふり絞るための「お守り代わり」だ。