顔もよくて、性格がおだやかそうで、この気づかい。 非の打ちどころがない。 奏とはまた違った意味での、パーフェクトな人だ。 そう思った矢先、 「円ちゃん」 「え……あ、はい?」 「今度はあっちに……熱っち!」 私から手を離して、拓人さんは持っていた焼きそばをあわてて持ちかえた。 (おっちょこちょいなところは、たまにきずかな……) あたふたする彼を見てると、なんだか少しだけ、ほんの少しだけ、心が落ち着いた気がした。