だけど、放課後になると事態が急変した。
――ヴヴヴヴ、ヴヴヴヴッ!
不意に、ポケットで携帯電話が震えた。
開くと、奏からのメールで、
『やっぱ都合ついた。浴衣着てこい』
という内容が書かれてあった。
「ついたんだ、都合!」
文字通り、夢にも思わない展開だった。
トリックが丸わかりだと思った推理小説で、実は最後にどんでん返しが待っていたような、いい意味での驚きで。
昨夜からの落ちこみが一瞬で吹き飛ぶ知らせに、
「直した浴衣、直した浴衣!」
と連呼しながら、大急ぎで家に向かってダッシュした――。
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