。●
翌日の登校日。
奏は学校にきたものの、私とほとんど会話を交わさず、しかも放課後を待たずして早退した。
「都合がつかなくなった」といってたから、その予定をこなすためだろう。
夏祭りの件はミッチも知っていて、朝から奏をにらんでは、「千住奏ってば、許さない」とぶうぶういってくれていた。
おかげで、いくらか気分は軽くなってくれたものの。
(行きたかったなぁ……)
空を見あげると、雨の気配もない晴天で、絶好のお祭り日和だった。
年に一度っきりの――。
(いいじゃん。私みたいなやつを恋人にしてくれたってだけで。夏祭りもなんて、高望みもいいとこだよ……)
たしかに、出会った瞬間から毎日がお祭りみたいな刺激にあふれていたわけだし――。
そうやって、私は学校にいる間じゅう、自分にいい聞かせ続けた。


