ふさがれつつ、こもった声をもらすと、名残惜しそうな音を立てて唇が離れた。 「どうかしたのか?」 「恥ずかしいよ……こんなところで」 「今時、路チューなんてよくあるだろ。つか、オマエ顔赤いけど?」 (あ……赤くもなるよっ!) 心で反論するけど、照れ過ぎて声が出せない。 うつむいてると、あごを指でくいっとあげられた。 「やっぱ可愛いな、円」 「ぁ……やっ……ん……」 恥ずかしさと幸せの狭間で、奏とのキスに酔いながら、私は夏祭りに着ていく浴衣を用意しておかないと、なんてぼんやり考えていた。