恋人 × 交換!? 【完】



奏が割って入った。



ミッチは、「ん?」と奏を見あげて、しばらくじいっと目を合わせたあとに、「なるほど」と、私の耳元でささやいた。



「これがチュウの相手ってことね」


「……う……っ」



完全に見抜かれてしまった。



まあ、この抱かれ方で気づかれないほうが不自然ではあるんだけど。



ミッチは、ニヤリとしながら彼に「お願いよ」と念を押した。



「ちゃんと看病したげてよ」


「ああ。担任きたら、オレら今日ふたりとも、もともと休みだったってことにしとけよ」


「オッケ」


「じゃあ帰るぞ。円、動けるか?」



彼の問いに、私はかろうじてうなずく。