つまり、すごい人ってことで
私の中では解決した坂上真人さん。




いよいよ収録の日がやってきた。



「柚奈っ!絶対なちゅんのサインもらってきてね!」


という、不可能な雪奈さんのお願いをどうしようか考えてたら、コンコンと楽屋のドアをノックする音が聞こえた。


「はーい…?」




「失礼します、
今日、一緒に仕事する、
坂上真人です♪」


私の胸が高鳴った。


目の前には、スラッと背の高い男の人が立っていた。


切れ長の目。
爽やかな笑顔。
つんつんと立たせた短い髪。
逞しい肩幅。



野球選手とは思えないほどかっこいい。


「あっ…杉原柚奈です。
よろしくお願いします」