駅の前でハルカたちを見つけたソウ君は私の手を離した。

この出来事が嘘であったんだと思ったが、私の手の温もりは、まだ、残っていた。


私は、皆より先に電車を降りた。


駅に降りて、家に向かっている途中、後ろから声がした。


『市川』

『ソウ君?』

『夜道女の子一人で帰るの危ないよ』

私が、降りたとき電車は通過電車を待っていた。
待っている間、私が一人で帰ると言ったから、ソウ君は心配して降りてきてくれた。

『家まで10分だから大丈夫なのに』


『なにがあってからじゃ遅いこから』


『うん。…ありがとう。』


ソウ君は私の家まで、送ってくれて、また、来た帰っていった。
あまり女の子扱いに慣れない私は、すごく嬉しかったが恥ずかしい感じにもした。