「……なんでもない。じゃあね」 「あ、うん…。じゃあね」 麗子と別れてすぐに家に入る。家はシーンと静まり返っていた。 もう慣れてしまった光景に、無言で部屋に上がる。 ドサッ 鞄を床にたたきつけ、ボスンとベッドに寝転がった。 時計はもう夜中の1時。 ……もう寝てしまおうかな。 「ふあぁ…」 襲ってくる睡魔に勝てず、私は意識を手放した。