麗子が出て行った教室には、私と志紀だけがぽつんと残された。

「……な、なぁ」

「ん?」

「明日…さ、見せたい絵あるんだ。放課後に美術室来てくれるか?」

「別にいいよ。」



夕陽が教室を真っ赤に染め上げる。志紀も窓際に居るため真っ赤に染まる。

…ああ、綺麗だな。

ボーっと眺めていると麗子が帰ってきた。


「お待たせー……って、うわぁ!夕陽すっごくキレーイ」

「麗子お帰り。」

「んじゃ、俺クラブ行ってくる」

「ん…ばいばーい」



志紀は走ってクラブに行ってしまった。