といっても、もちろん正体をさらしちゃまずい。ラミエルは地球到着時に着ていたあの銀色の宇宙服姿、予備が一着あったそうでそれを麻耶が着ている。薄いフードの様な物を頭にかけると、二人の顔はまるでモザイクがかかったテレビ画面みたいに隠された。前後左右、上からと、どの方向から見ても顔が見えない。これは完ぺきな変装だ。
「よし、外へ出るわよ」と麻耶のご命令。
「だ、大丈夫なのか?球体の外で撃たれたりしたら……」
俺は一瞬ぶるっと体を震わせながら訊く。ラミエルが答える。
「球体のバリアの範囲を広げておきました。球体から三メートルまではバリアの中です。ですから三メートル以上離れないで下さいね」
今度は麻耶が俺に念を押す。
「いいこと?今日は兄さんがボスで、あたしたち二人が部下という設定だから、兄さんは黙って後ろに立っていればいいの。余計な口聞いちゃ駄目よ」
「ああ、分かってる。何も言わないでただ突っ立っていればいいんだな?」
そして俺たちは球体の外へ出て国連総会ビルの屋根の上に降り立ち、俺の前に立ちふさがるように麻耶とラミエルが並んで立つ。
で、俺の格好はというと、この前の作戦で買ったビジネススーツにネクタイ。まあ宇宙服は二つしかないのだから、これは仕方ないとしよう。顔を隠す物が必要だが、なぜか麻耶が俺に渡したのは祭りの屋台で売っているようなおもちゃのお面。それもどうやら、親父の子供時代に流行ったテレビアニメか何かのキャラのお面だ。頭のてっぺんから青い頭巾をかぶって、どんぐり眼と両方の頬には赤い渦巻模様がくるくると描かれている。確か忍者で名前がハットリだかヤキトリだか、そんな感じの……
だったら全身忍者のかっこうにすればいいのに、と思うのだが麻耶はそのお面を渡しながら俺にこう言った。
「最近はね、そういうかっこうの方が謎の秘密組織の指導者っぽく見えるのよ」
「よし、外へ出るわよ」と麻耶のご命令。
「だ、大丈夫なのか?球体の外で撃たれたりしたら……」
俺は一瞬ぶるっと体を震わせながら訊く。ラミエルが答える。
「球体のバリアの範囲を広げておきました。球体から三メートルまではバリアの中です。ですから三メートル以上離れないで下さいね」
今度は麻耶が俺に念を押す。
「いいこと?今日は兄さんがボスで、あたしたち二人が部下という設定だから、兄さんは黙って後ろに立っていればいいの。余計な口聞いちゃ駄目よ」
「ああ、分かってる。何も言わないでただ突っ立っていればいいんだな?」
そして俺たちは球体の外へ出て国連総会ビルの屋根の上に降り立ち、俺の前に立ちふさがるように麻耶とラミエルが並んで立つ。
で、俺の格好はというと、この前の作戦で買ったビジネススーツにネクタイ。まあ宇宙服は二つしかないのだから、これは仕方ないとしよう。顔を隠す物が必要だが、なぜか麻耶が俺に渡したのは祭りの屋台で売っているようなおもちゃのお面。それもどうやら、親父の子供時代に流行ったテレビアニメか何かのキャラのお面だ。頭のてっぺんから青い頭巾をかぶって、どんぐり眼と両方の頬には赤い渦巻模様がくるくると描かれている。確か忍者で名前がハットリだかヤキトリだか、そんな感じの……
だったら全身忍者のかっこうにすればいいのに、と思うのだが麻耶はそのお面を渡しながら俺にこう言った。
「最近はね、そういうかっこうの方が謎の秘密組織の指導者っぽく見えるのよ」



