俺の彼女はインベーダー

 ラミエルは俺から受け取った百ドル札をしばし見つめて、言いにくそうにおどおどと口を開いた。
「でも……あの……麻耶ちゃん、これは……」
「何よ!この期に及んでまだ兄さんみたいなお説教する気!」
「いえ、でも……あの……」
「あんたは地球を征服しに来たんでしょ?偽札作りがどうのこうのなんて大した問題じゃないでしょ!」
「いえ……ですから……その……」
「だから何なのよ!文句があるならはっきり言いなさい!」
 この時点でラミエルは俺の背中にしがみついて麻耶の視線から身を隠していた。そして小さな声で言った。
「わ、分かりました……おっしゃる通りにします……すいません……」
「分かればいいのよ。じゃあ、ラミちゃん、よろしくね。兄さんも。作戦の詳細は後で知らせるわ」
「あ、あのな、麻耶……」
 俺は受験生そして予備校生という立場上、一応言って見ることにした。
「俺は予備校があるんだが……ただでさえ最近ずいぶんさぼってるし、それに模試も近いんだが……」
「そんな事気にしないの」
 麻耶はさらっと言う。気にしろよ、少しは!兄貴の将来がかかっているんだぞ。