ありえない彼氏

「……っ!!」

細い腕なのに、鍛えられた筋肉。

無駄な脂肪なんて全くない、引き締まった身体。


おもわず顔を逸らすと、それに気づいた翔太がふにゃっと笑った。

「あー…由香が照れてるー…。」

「て、照れてない!!」


私は赤くなった顔を見られないように、翔太の視界を遮りながら顔に残った汗をふいてから氷枕の上に翔太を寝かせた。


「翔太、熱測った?」

「んーん…測ってない…。」

「ご飯は?」

「食べてない…。」

じゃあまずは何か食べさせてあげないとな…。

一階に行こうとスッと立ち上がると、腕を強く握られる。