ありえない彼氏

返されたケータイを机の上に置き、時計を見ると、あと30分ほどで今年が終わる時間で。


「…今年も色々あったね。」

「そだねー。来年は委員長に由香を近づけないようにしなきゃ。」

「……まだ気にしてたの?」

「由香が俺以外の男に抱きしめられるなんて許せないもん。」



翔太はにっこりと笑うと、頬に軽くキスをする。


(あれはただの事故だったのに…)


翔太の独占欲の強さにくすくす笑いながらも、もし自分以外の女子が翔太に抱きついたら…と思うと、それはイヤで。


(…私も独占欲が強くなったのかな?)



「…ん?どしたの、由香?」

「……佳織が午前中の分、甘えろって。」


本当はもう、さっきまでで十分に甘えさせてもらったんだけど…。


くるっと振り返り、ぎゅーっと翔太を抱きしめると、翔太は笑顔で抱きしめ返してくれる。

それが嬉しくて、私はさらに強く抱きしめた。