ありえない彼氏

そして離れたがらない翔太を引きずるようにして翔太の部屋に入ると、すぐに再びギュッと抱き締められる。


「今日は本当にごめんね?さっきも言ったけど、電車が人身事故で止まっちゃって…、しかも運の悪いことに電波悪くてケータイにも繋がらなくて…」


翔太は眉を下げて悲しそうに言うと、私の顔を覗きこんだ。


「……怒った…?」


まるで子犬のようにしょんぼりする翔太が可愛くて私は少し笑ってしまう。


「怒ってないよ。でもどこ行ってたの?」


電車で行くところなんて限られてるし…。

人身事故でこれだけ遅くなったんだったら、結構遠くまで行ってたはず。


首を傾けて翔太を見ると、翔太は少しだけ照れたように笑った。